ハンドボールリンクドットコムについて

ハンドボール入門

ハンドボールというスポーツをご存知でしょうか?これまでにハンドボールに関わってきてない人でも、中学生あるいは高校生の時に体育の授業でやったことがある!という人もいるのではないかと思います。 ハンドボール部に所属してプレーしてきた人なら兎も角、未経験者でルールを全て知っている人はなかなかいないのではないかと思います。 ハンドボールリンクドットコムをご覧いただき、ハンドボールというスポーツに、少しでも興味を持ってもらえたらと願っております。

目次

ハンドボールとは

ハンドボールは、2チームでボールを使い得点を取り、競い合う団体競技です。 各チーム、1人のゴールキーパーと6人のコートプレイヤーの計7人で構成されています。 ハンドボールをする場所をコートと言い、コートの両端の中央には2つのゴールがあります。 プレイヤーがシュートを放ち、ゴールにボールを入れることにで得点となります。 前後半30分で行われ、最終的に得点の多いチームが勝者となります。 他の球技に比べ、ボディコンタクトの多いスポーツなので、球技の格闘技と言われている程です。 (ちなみにラグビーやアメリカンフットボール程ではありません。横からタックルなどしたら反則です)

ハンドボールはインドアスポーツ?アウトドアスポーツ?

ハンドボールは社会人、大学生の場合、体育館等インドアで行われることが殆どですが、 高校生、中学生のハンドボールは屋外で行われることもあります。 市区町村規模の大会やインターハイ予選、各都道府県大会の予選等は屋外で行われることが多いでしょう。

ハンドボールの起源と歴史

ハンドボールの起源はスカンジナビア半島説とドイツ説があります。スカンジナビア半島では現在同様7人制のハンドボールでしたがドイツ発祥のハンドボールは11人制でした。

日本にハンドボールが輸入されたのは、1922年7月24日(大正11年)。 ラジオ体操の考案者の1人で、学校体育指導者の大谷武一(おおたにぶいち)によってアメリカから紹介されました。 日本のハンドボールも当時11人制で行われておりました。1952年(昭和27年)に日本で初めて7人制のハンドボールが行われました。 その後7人制のハンドボールが普及していき、現在に至ります。
1938年(昭和13年)に日本ハンドボール協会が設立されております。

初のオリンピック出場

日本ハンドボール界の初のオリンピック出場は男子が1972年(昭和47年)、女子が1976年(昭和51年)でした。

競技場(コート)

ハンドボールは40m✕20m(小学生は36m✕20m)のコートで行われます。

各ゴールの前にはゴールポストから半径6メートルのライン(ゴールエリアライン)に囲まれたゴールエリアがあり、 自チームのゴールキーパーのみ、エリア内に入ることが許されています。足をついて良いということです。 さらに、ゴールポストを中心に半径9メートルの地点に引かれた点線をフリースローラインといいます。

コートの中央にはセンターラインが引かれており、ゲームの開始はオフェンスがセンターラインの中央に足をつけた状態でスローオフとなります。

ハンドボールのボールについて

ハンドボールでは、球状で、革もしくは合成材料のいずれかで作られているボールを使用します。 必要以上に光沢があったり、または構造上滑りやすい表面のボールは使われません。※サッカーボールなどは滑りやすいですよね。 片手でのボールハンドリングが可能な仕様で、公式サイズは年齢や性別によって異なります。

ハンドボールの公式ボールサイズ
サイズクラス円周(cm)重量(g)
三号一般男子・大学生男子・高校生男子58~60425~475g
二号一般女子・大学生女子・高校生女子・中学生54~56325~375
一号小学生以下49.5~50.5255~280

松やに

ハンドボールを始める人にとって、粘着性のある得体のしれない物質は、ある意味衝撃的な出会いとなるのではないでしょうか。 松やには、片手でボールハンドリングする際、プレイヤーの能力を向上させます。 松やにの粘着性がボールの滑りを抑制し、握力をサポートする役割を果たしてくれるからです。

※松やにを使用すると床の上に粘着性の汚れを残す恐れがあるので、一部の屋内競技場では、 松やにの使用が禁止されています。

ハンドボールゴール

ハンドボールで使用するゴールは、幅3メートル、高さ2メートルの長方形の形をしています。 床や後ろの壁などに固定用の金具でしっかりと固定します。

ゴールポストとクロスバーは、共に木材やアルミニウム等の素材で、幅8センチの側面と二次断面を備えています。 各方のゴールの背景に対してコントラストを持つ対照的な 2色で交互に塗られている必要があります。 両方のゴール上の色は同じでなければなりません。 よく見られる色は紅白の縞模様をしています。

各ゴールには、ネットが備えられており、ボールがゴールを通過する際、 ゴールの背後に飛んでいかないよう、固定されている必要があります。 必要に応じて、ゴールの内側用のネットを装着します。

ハンドボールの得点

ハンドボールの得点は相手チームのゴールにボールが入る事によって得点となります。1ゴール1点です。 コートプレイヤーがシュートを放ち、プレイヤーがゴールエリア内に着地するまでに、ボールがゴールに入れば得点として認められます。 ボールがゴールに入る前に着地してしまった場合、ラインクロスとなり得点にはなりません。 ハンドボールはサッカーと比較すると非常に得点の入りやすいスポーツで、20点~30点代の得点が比較的多いです。

ハンドボールのポジション

ハンドボールは6人のフィールドプレイヤーと1人のゴールキーパーの各チームは7人で構成されています。 ベンチには交代要員として最大7名の選手がベンチ入りすることができます。 試合中、選手は何度でも自由に交代することができ、サッカー等のように交代の際に、試合が中断するようなことはありません。 そのため、ハンドボールの試合はスピーディーに展開されます。

ハンドボールのフィールドプレイヤーのポジションは以下の種類があります。

ゴールキーパー
ゴールキーパーは、身体全体を使ってゴールに向かって投げられたボールを全て防がねばりません。 ゴールキーパーは、フィールドプレーヤーと異なる配色のユニフォームを着用します。 ゴールキーパーはゴールエリア外でもプレーすることができます。 例えば、試合終了間際で、同点や追加点を期待したいといった勝利を決めるような状況では、 ゴールキーパーは7番目のフィールドプレイヤーとしてプレーします。 その場合、フィールドプレーヤーと同様のルールが適用されます。3ステップルール、3秒ルールなどなど。
レフトウィング(レフトサイド)
通称:左サイド、本サイド、正サイド、オープン等
サイドプレイヤーは、自分のゴールから見て、最も外側の位置からプレーします。
相手チームのシュートを自チームのゴールキーパーが止め、逆速攻でスピーディーに動ける選手等が、 このポジションに求められます。また、セットプレーにおいては、コートの外側からゴールエリアの内側に ジャンプして、シュートコースを広げる攻め方をすることもあり、 ジャンプ力と足の速さが求められるポジションです。 レフトウィングは右利きが多いです。
ライトウイング(ライトサイド)
通称:右サイド、逆サイド、ブロンジョン等
レフトサイドの反対のポジション。レフトウィングとは逆に左利きが理想とされています。 レフトウィング同様、速攻や横からの攻めが期待されるポジションです。
右利きの選手の場合、背面飛びのようにゴールエリア内に向かってとび、シュートを放ったり、ボールにスピンをかけてシュートを放つなど、 レフトサイドとは異なった工夫が必要となります。
レフトバック
通称:左45°、左よんごー、正4(せいよん)、エース等
通称にもあるとおり、ハンドボールにおいて「エース」というわれるポジションです。 比較的高身長で上からのジャンプシュートを得意とする人がこのポジションにおかれる傾向があります。 また、レフトウィング同様、右利きの人がこのポジションに多い傾向です。 レフトバック、そして後述のセンターバック、ライトバックの3ポジションを総称し、フローターと言われます。
センターバック
通称:センター
ハンドボールにおいて司令塔(プレイメーカー)的なポジションです。 オフェンスにおいて、攻撃の起点となるケースが多いポジションでもあります。 レフトバック同様、上からのジャンプシュートを打つケースもよく見られます。 司令塔なので、オフェンス全体を見れる広い視野が必要とされます。 日本においては宮崎大輔選手がこのポジションのプレイヤーで有名ですが、実業団の中では比較的身長が高くはありませんが、 ポストとの連携プレーや、ディフェンスの不意をついたステップシュート、彼の場合はそのジャンプ力で上からのジャンプシュートが見られます。 ヨーロッパのプレイヤーでも身長が比較的高くない選手がこのポジションについてゲームメイクをするけーすもあります。
ライトバック
通称:右45°、右よんごー、逆4(せいよん)、逆エース等
レフトバックと線対称のポジションで、通称にもある通り、エースポジションです。左利きだと有利です。 ライトウィング同様、右利きの場合、シュートコースの角度が狭くなってしまうため、シュートに向かう際、回り込む角度を変えたり、 シュートフォームで肩を大きく回し、背負うようにボールを投げたりと、工夫が必要です。
ピヴォットプレーヤー(ポストプレーヤー)
通称:ポスト
ゴールエリアライン際で、相手チームのディフェンスの間に立ち、主にゴールに背を向けてプレーするポジションです。 味方のオフェンスがシュートするときに、ディフェンスの前に立ちブロック(フロントブロック)することで、ディフェンスが前進するの妨げたり、 浮いているディフェンスの背後にブロックに入る(縦ブロック)ことで、フローターの攻撃をサポートしたり、 ディフェンスの横に壁を作り、ディフェンスの横の動きを妨げ、味方のオフェンスがカットインする道を作る(イン/アウトブロック)などのサポートをします。 ポストにパスが通ると、ゴールは目前となり、ゴールキーパーと一対一になるので、シュートを決める上で有利なポジションです。 高身長のプレイヤーがこのポジションにつけば、上の空間が使えるため、パスが通りやすくなります。
センターのプレイヤーが抜け、ポストのポジションに入ることで、ダブルポストの陣形が作られます。

ハンドボールのルール

7人(フィールドプレーヤー6人、ゴールキーパー1人)の2つのチームが、相手チームのゴールにシュートを決めることによってポイントを獲得します。 プレイヤーがボールを所持した際に、以下のようなルールがあります。

  • ボールを所持した後、プレイヤーは、ボールを味方にパスしたり、持ち続けたり、シュートすることができます。
  • ボールを所持しているとき、プレイヤーは(バスケットボールのドリブルと同様)ドリブルするか、あるいはボールを持ち続けて3ステップまで歩くるこができます。ボールの所持制限時間は3秒間です。
  • オフェンスプレイヤー、またゴールキーパー以外のディフェンスプレーヤーはゴールエリア (ゴールから6メートルの地点)内に侵入することはできません。 床に着地しなければゴールエリア内でのシュートやパスは有効です。ゴールキーパーは、ゴールエリア外でのプレーは許可されますが、ボールを持ってゴールラインを跨ぐことはできません。
  • 味方のゴールキーパーがゴールエリアにいるときに、味方のフィールドプレイヤーがそのゴールキーパーにパスをしてはいけません。

オフェンスがゴールエリアに飛び込むとき得点のチャンスが発生します。 例えば、攻撃側プレイヤーは、ゴールエリア内で床に触れる前に空中でパスをキャッチしてから、 シュートしたり、パスすることができます。

ゴールエリア

ゴールから6メートルの離れた地点がゴールエリアとなります。ゴールポストから計測して6メートル地点に半円状にラインを引き、 ゴールエリアラインの中央部分はゴールラインと平行に引きます。

ディフェンス側のゴールキーパーのみ、ゴールエリアへの侵入が許可されています。 例外として先述の通り、オフェンスが着地していなければ、ゴールエリアへの侵入は許可されます。 空中にいる間に、シュートが決まればラインクロスにはなりません。

ディフェンスがゴールエリア内に侵入して守備を行った場合はディフェンスの反則となります。

ベンチと交代エリア・交代ライン

ベンチ側のサイドラインで、センターラインから両側4.5m以内の範囲が、 各チームの交代エリアです。 交代エリアは通常、ベンチが設置されています。 チーム関係者、ベンチ入りメンバー(交代選手)、また一時退場中の選手は、このエリア内で待機します。 交代エリアは、自ゴールと同じ側に位置しています。 通常ハーフタイム中に、相手チームとベンチを交代します。

選手の交代

先述の交代エリア内において、選手はいつでも、何回でも交代することができます。 一度出場した選手が再び交代することができ、制限はありません。ただし、気を付けなければならないのが、交代の際に、出場中の選手が交代エリアからコート外に出る前に、交代するベンチ側の選手がコート内に入ってしまった場合、 コート内にいる人数は一瞬でも8人になってしまうため、不正交代となり反則です。

試合時間と勝敗について

高校生以上の標準的な試合時間は前後半30分で間に10~15分間のハーフタイムがあります。 ハーフタイムには、各チームのコートともに、チームのベンチを切り替えます。

中学生以下(海外では12~16歳)の試合では、25分ハーフ、小学生では20分ハーフで行われる試合が一般的です。 国によって試合時間の規定が異なるケースがあるようです。

公式の試合での勝敗は、各試合で決着されなければなりません。 前後半で引き分けで終わり決着がつかない場合、 延長戦が行われます。延長戦は1分間のハーフタイムを挟み5分間の前後半で行われます。 延長戦を行っても決着がつかない場合は、ペナルティスロー戦によって勝敗を決定します。

各チームは各試合中、計2回のタイムアウトを宣言する機会が与えられています。 タイムアウトは通常、チームがボールを所持しているとき、つまりオフェンスであるときに、 コールされます。 ボールが相手チームにある時は、チームがオフェンスになるまで、有効になりません。 そのためには、チームの代表者は、タイムキーパーの机の上にTマークのグリーンカードを提出します。 タイムキーパーは、その後すぐに音響信号を鳴らすことで、ゲームを中断し、時間を停止します。

スロー

審判はオフェンスのチームに対し、各種スローの権限を与えることができます。 コート外にボールが出た時や、オーバーステップ、タイムアウト、得点のゴール等の各イベントの後に発生します。 スローは全てのケースにおいて、特定の位置から行われ、他のプレイヤーには、それに応じた位置に制限が出てきます。 また、審判のホイッスル後に行われる必要がある場合があります。

スローインオフ

スローオフは、コートの中心で行われます。投げる選手は片足で中央の線を踏んでいる必要があり、審判がゲームを再開するまで、他のオフェンスの選手たちは、自陣側のコートにいる必要があり、センターラインを越えてはいけません。 防御側プレイヤーは、ボール投げる選手から少なくとも3メートル以上離れなければなりません。 スローオフは前後半開始時と、相手チームの得点後に発生し、審判のホイッスル後に行われます。

スローイン

ボールが完全にサイドラインを越えたとき、ボールが天井に触れたとき、もしくはディフェンス側のチームが最後にボールに触れて、 ボールがゴールラインを越えた場合に、最後にボールに触っていなかったチームにスローインの権利が与えられます。 スローインの際、ボールを投げるプレイヤーはボールがサイドラインを通過した地点に足をつけて投げなければなりません。 アウターゴールラインを通過した場合は、通過した側のアウターゴールラインとサイドラインの交点(角)から投げます。 天井に当たった場合は、当たった天井の位置から最短距離のサイドライン上で行います。

ディフェンス側のプレイヤーはスローインの位置から3メートルの距離を保つ必要があります。3メートル離れない場合、審判からディフェンスプレイヤーに対し、 3メートル離れるよう指示が入ります。

スローインの際、審判のホイッスルは原則ありません。

ゴールキーパースロー

ボールがディフェンスに触れることなく、ゴールラインを越えた場合、もしくは、ボールがディフェンス側のゴールキーパーがボールに触れてゴールラインを越えた場合、 または、相手チームがゴールエリアに侵入した場合、 ディフェンス側のチームにゴールキーパースローの権利が与えられます。 ゴールキーパーは、ゴールエリア内のどこからでもスローすることができます。

スローインの際、審判のホイッスルは原則ありません。

フリースロー

審判によるゲームの中断後、フリースローによってプレーを再開します。 このスポットは相手チームのフリースローラインの外側にあるように、発生したスポットから場所を取ります。 後者の場合、スローはフリースローライン上の最も近いスポットに延期される。

フリースローは、サッカーにおけるフリーキックと同等ですが、フリースローの起点となった行為自体が、スポーツマンシップに反する行為やペナルティと見なされるわけでありません。 投げる人はディフェンスがいるにもかかわらず、ゴールを直接狙おうとする場合がありますが、まれなケースです。 ただ、フリースローが与えられ、試合の前後半が終了する場合は、直接ゴールを狙うのが通常です。

7メートルスロー

明らかな得点のチャンスがディフェンスチームの反則行為によって妨げられた場合、オフェンスチームに7メートルスローの権利が与えられます。 審判が何らかの理由で正当な得点チャンスを中断しているときにも与えられます。 ボールを投げる選手は片足を7メートルラインに着けていれば、7メートルラインより後ろの範囲でもう片方の足を動かすことができます。 ゴールキーパーは、7メートルラインから3メートルの距離を離れなければなりません。 他の全てのプレイヤーは、スローを行う選手の手からボールが離れるまで、フリースローラインの外側からフリースローラインを越えてはいけません。 投げる選手は、審判のホイッスル後にボールを投げます。

7メートルスローは、サッカーにおけるペナルティーキックにあたりますが、サッカーよりも頻繁に発生することが多いです。

ハンドボールの審判

ハンドボールの試合では、二名の審判の主導により行われます。 ゴールライン審とコート審を交互に行われることで、 ディフェンスとオフェンスのプレーが両側から判断されます。 ペナルティの場合には、両者のより重度に高い判断が有効になります。

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