肝心の試合運びであるが、前半はCanellasとRene Toft中心の堅固な守りが幸いして、相手のミス→速攻というパターンであっというまに5点差に広がったものの、15分ほどしてからフル出場のCanellasに疲れが出てきたのか守りが甘くなり、もともと攻めに強くないCanellas-Duvnjakコンビだけに点も入らなくなっていき、徐々にじりじりと点差が縮まり、前半終了時に1点差でかろうじてリードとなったのだった。
後半はJicha-Aronコンビの守りの甘さで逆に点を入れられてしまい逆転されてしまったが、攻めに強いコンビだけにあっというまにひっくり返して点差も広げ、残り10分でJichaが抜けてしまったものの28対21と余裕で勝利したのだった。
2位のRhein-Nickar Löwenとは2点差しかついていないので勝たなければならない試合であったが、3位のSG Flensburg-Handewittとは10ポイント差あり、実質Rhein-Nickarだけとの戦いのようである。ちなみに、この観戦での対戦相手は5位のFrisch Auf Göppingenで19チームあるブンデスリーガの中では一応上位チームなのである。それでも、前半はともかく後半の戦いぶりをみて、上位2チームがリーガの中で圧倒的な強さを誇っているんだな、と思った。
試合も面白かったが、試合前の演出も凝っているなぁ、と思った。
大スクリーンでの選手紹介では、選手それぞれ空中回転やいろんな面白いポーズをとる動画入りでかっこいい。ホームページのプロフィール写真も3割増ししてない?と思うほど誰もがかっこよくうつっている。というか、加工しているよね?みたいな。
Canellasを例に挙げてみよう。わたしの色眼鏡をもってしても、実際Canellasはかっこいいわけではない。しかしキールの写真をみると、イケメンに変わっているような気がするのはわたしの色眼鏡のせいであろうか?いやいや、マドリッド時代のプロフィール写真と比較すると間違いなくかっこよくなっている。
マドリッド時代。
現在の。えっ、別人ですか?みたいな。
Maquedaとのハグ写真。わたしはこのCanellasの写真が一番好きである。
あと、選手が会場入りするときなど、撮り損ねてしまったのだが、本物の炎が使われるのである。
ディスコボールを使ったキラキラ、レーザーによる文字表示、どれも臨場感をあげるためにバッチリな効果をもたらしているなぁ、と感心することしきりであった。
で、マスコットはシマウマである。
たぶん、ユニフォームがアディダスだから、袖のストライプ→シマシマからきているのかなぁと思ったが。クラブの別称は「ゼブラ」であるらしい。それだと響きが多少増すが、マスコット自体はなぜか下半身デブのおちゃめさんである。
しかし、、日本の野球チームのマスコットって、「巨人」、「ライオン」、「竜」とか強そうなものが多いような気がするのに、こちらではかわいい系が多い。あの強かったAGのマスコットはニワトリだった。なぜコッコちゃん、、と思ったが、でかい手で一生懸命サインする姿はけなげでかわいかった。ノアシェランなど「じいちゃん」だった。これもまたかわいかったが。
このシマウマもファンサービスに懸命だった。美女におもいきりチューするちゃっかりさもあったが。
AGのコッコちゃん。。。
客も熱くて、ただの普通のリーグ試合なのにあの盛り上がりには圧倒されるばかりだった。
キャパ10000あるのに、さらに立ち見客もいる満員御礼。やはり人気クラブなんだな、と思った。
本当、なぜここまで成功しているのか不思議でしょうがない。ただ人気のある選手を集めるだけでは続かないことは、AGの例をみても明らかである。いや、いい選手は必要だが、そのための財力を維持するために、エキストラの何かが必要なのである。もう市をあげてのバックアップがあるおかげなのかどうか。
夜8時15分開始でホテルに泊まらざるをえなかったり、往復800kmの長距離ドライブを強いられたりと、少々エネルギーのいる生観戦だったが、それだけしても価値のある観戦旅行だったな、と思った。